野菜スープに入れるもの。にんじん、ピーマン、セロリ、きゃべつ、たまねぎ。
それから、トマト。
野菜たちが浸かるくらいの水でことこと煮る。
煮えたらそこへ、コンソメ、塩、カレー粉を入れて、またぐつぐつと煮こむ。
野菜を煮込む時間は鍋だけに集中すればよいので、余計なことを考えずにすむ。
出来あがった野菜スープの中にいる、くったりとしたきゃべつと丸みをおびたにんじんが愛おしい。透き通った赤みのあるスープに、カレー粉の油分がほんの少し、ぽわん と浮いているのもなんとも良い。
野菜スープは、身体に良いものだけを集めて作っている、という感じがする。わたしから私へのやさしさのようなものがある。そんな気がする。
そんな気がする野菜スープに、あえてあらびきこしょうなんかを入れてみるのも、また良い。
わたしから私へのやさしさを、私が無駄にする瞬間はなんとなく気持ちがいい。